曳航方式に用いる水面清掃船

曳航方式では、初めに水面清掃船が塵芥の中へ進入して簡易網場などで塵芥をループ状に取り囲む作業を行います。 そのため清掃船には、プロペラを塵芥から守り、オーバーヒートの原因となる塵芥をエンジン冷却水に吸い込まない構造が要求されます。さらに狭窄した水面で塵芥をぐるりと取り囲むためには操縦性能に優れ、小回りができる船でなくてはなりません。

ロータリーボートをご紹介します。
ロータリーボートは、本来は貯木場での水面荷役を行うために開発された船です。プロペラが360゜旋回する推進装置とエンジンのキール冷却システムを最大の特徴とし、前後進はもちろん左右への平行移動、その場旋回、急停止など自由自在に動きまわり、材木を集め、曳航又は押して運搬できます。
このような特徴と性能を持つロータリーボートは、ダムや河川及び港湾などで塵芥を曳航して行う集塵作業に最適です。曳航だけでなく、ブルドーザーのように塵芥を押して集めるドーザー作業を行うこともできます。

プロペラを保護するプロペラカードです

次に塵芥の曳航と陸揚げ作業をご紹介します。


 集めた塵芥を、簡易網場でループ状に囲んだ状態でそのまま係留しておき、後でまとめて陸揚げすることも可能です。